2012年5月13日日曜日

『記憶/物語』p75~p123 1:問い



 私が本テクストに対し提示したい問い、それはジャン・ジュネの「シャティーラの4時間」を紹介している箇所(p95,98)で、岡真理が言及している“他者”とは何か/誰かということ、そして、この箇所について本書全体の論旨を踏まえた上でどのように解釈すればよいのかということである。

 問いの説明に入る前に、まず、本書の主張を私なりに解説しつつ要約してみたい。本書を貫いているテーマは、他者の〈出来事〉の記憶を分有するとはどういうことか、それはいかにして可能か、ということである。