2012年4月14日土曜日

『記憶/物語』pⅲ~p74 3:コメント

 [1]
とりとめのなく行き来する文章構成に紛れてわかりにくいですが、本書の特に第1部で、筆者には二つの特徴的なアプローチを一貫しています

[1-1]
一つは戦争と暴力をテーマとすること。パレスチナ難民の虐殺、ホロコースト、「慰安婦」、「アデュー」、スピルバーグの映画、湾岸戦争、傷痍兵、『ワンダフルライフ』にも戦死した男のことが取り上げられます。これはもちろん、本書の議論の射程が、戦争と暴力の問題に限られるということではなく、筆者の関心がそこにあり、かつできるだけ相互に参照可能にするため、かなり注意深く選んでいるという印象を受けます。